【音声あり】ライフジャケットはオカッパリでも着用!夜の琵琶湖での落水経験を語るよ

先日、夜の琵琶湖でバス釣りをしている最中、誤って岸から転落し琵琶湖へ落水してしまいました。
幸い、落ちた場所は水深が浅く、すぐに岸によじ登ることができたので、大事にはいたりませんでした。
このとき、私は腰巻のライフジャケットを着用していました。おおげさかもしれませんが、着用していなければもっと大きな事故になっていたかもしれません。
夜の琵琶湖に落ちた私は断言します。
「おかっぱり(岸釣り)でもライフジャケットは着用すべきです。」
当記事は、悲しい事故が起こらないようライフジャケットの着用を推進、啓発する記事です。(ライフジャケット着用を強要するつもりはなく、未着用者を蔑むつもりもありません。)
落水したときの状況
まず、私が琵琶湖へ落水したときの状況を説明します。
2018年4月15日(日)深夜0時頃。琵琶湖の北湖東岸エリアで夜釣りを楽しんでいました。同行者がいない単独釣行です。(今さらですが、一人で夜釣りは危険ですね。)
釣りをしていたのは切り立ったコンクリート護岸沿いのポイント。護岸から水面までは30cm~50cmといったところでしょうか。
岸は草むらになっており、岸際だけが護岸されている場所なので、足場は広くて特に危険な場所だという認識はありませんでした。落ちるまでは・・・
この日は夕方から雨が降り続いており地面はしっとりと濡れている状況でした。もちろんコンクリート製の護岸も濡れています。
水に濡れたコンクリートは黒く見えますよね?遠くで光る外灯によってできた影の黒さと、濡れたコンクリートの黒さがはっきり判別できないような状態になっていました。
この足元が良く見えない状態が落水にいたった直接的な原因でした。
最初のポイントで魚からの反応無かったため、ポイント変更のために事故現場付近へ移動してきました。
最近このポイントに良く来ているので、勝手は分かっています。その余裕、というか油断も事故の一因だったのでしょう。
まずは護岸から離れた場所からキャスト。反応が無いことを確認してから護岸に対して斜め方向に近づきました。
右手方向が琵琶湖です。岸際に立つため、右足で護岸ぎりぎりのところを踏みしめました。が、そこにあるはずの護岸はありませんでした。
雨で濡れたコンクリート護岸だと思っていたところは、外灯によってできた護岸の影だったのです。
体が中に浮かびました。浮かぶというか、既に体は琵琶湖へ向かって落下していました。
「あっ!やっちまった」
水面までの距離が30cm~50cmほどしかないので、落ちたことに気づいた次の瞬間には、湖面に着水していました。
右足から落下しましたが、着水したときは背中から落ちました。着水直前に「う”っ!」という情けない声を残して・・・
このとき、ツイキャスで釣りの様子を放送していたため、琵琶湖に落水したときの音声が残っていました。
実際に落水事故が起きたときの貴重な音源として、ここに公開します。開始から7秒くらいのところで踏み外しているようです。
いかがでしょうか?ほんの一瞬の出来事でした。落ちるときは一瞬で落ちますよ。
幸いなことに、落ちた場所がよかったようです。
水面までの距離が近かったので、落下の衝撃は大したことがありませんでしたが、全身水没しました。
水深は腰くらいまでの高さ(80cmくらいでしょうか?)があったので、湖底に打ち付けられることもありませんでした。岩や杭などもなかったので、怪我一つありません。
腰に巻いていた自動膨張タイプのライフジャケット「シマノ ラフトエアジャケット(ウエストタイプ) VF-052K」は、水に反応して膨張していました。

すぐに護岸によじ登ることができたので、全身がビチャビチャになるだけですみました。ロッドとリールも一瞬水没したと思いますが、折れたり壊れたりすることなく無事でした。
レインウェアを着用していましたが、体の中まで水が浸入してビチャビチャ。長靴の中も水でグチャグチャ。不快感MAXで気持ちも落ち込んだので、ここで帰ろうと思いましたが、気持ちを切り替えて釣りを続行したことで50UPを捕獲することに成功しました。
以上が、落水事故の顛末です。
なぜライフジャケットを着用すべきなのか
色々な場所で良く言われ、啓発されているとおり、「ライフジャケットは着用」すべきです。
2018年2月からは、全ての小型船舶を対象にライフジャケットの着用が義務化されています。(いわゆる「桜マーク」つきのライフジャケットを着用しないと小型船舶に乗船できません。)
国土交通省のホームページによると、ライフジャケットを着用することにより、着用しない場合に比べて生存率が2倍以上になるらしいです。
着用義務はボート乗船時だけですが、オカッパリ(岸釣り)でも着用すべきです。ということを実際に落水して改めて実感しました。その理由を簡単に説明します。
姿勢が安定する
今回落水したのは底に足がつく場所だったので、ライフジャケットが膨らまなくても問題なかったかもしれません。
しかし、膨らんだことで体が沈むのを抑止し、水面まで頭を浮かばせてくれたのかもしれません。
これによって、水を飲んだり、平衡感覚が無くなってパニックに陥らずにすんだのかもしれません。
溺れるときは推進数十cmでも溺れるらしいので、大げさだとは言い切れません。
とりあえず浮いていられる
足がつかない深い場所でも、ライフジャケットを着用していることで、とりあえず浮かんでいられます。
浮かんでいられないとパニックになります。海水なら浮かんでいられるかもしれませんが、淡水だと沈みます。泳ぎが得意でも服を着ていれば沈みます。水を吸ってどんどん沈みます。
近くに人がいなければ、よほど幸運にめぐり会わないかぎり死んでしまうと思います。あと、今回私はすぐに岸に戻ることができましたが、場所によっては岸に戻れないことがあります。
救助を待つ場合は、浮いて待っている必要があります。少し移動すれば岸に戻れるような場所でも、浮いていなければ移動するのは非常に困難です。ライフジャケットを着用していれば浮いた状態で移動することが可能です。
他人が落水したときに助けられる
自分が落水したときだけでなく、他人が落水したときには、救助器具として活用できるでしょう。ライフジャケットを手動で膨らませて落水者に投げてあげることで、助かる可能性は高まるはずです。
ライフジャケットの使用方法としては推奨されないでしょうが、いざと言うときには他者の命を救う一助になり得るはずです。
落水経験者からのメッセージ
今回の落水を通してライフジャケット着用の必要性を感じたとともに、万が一落水したときの避難ルートを確認しておくべきだと強く感じました。
つまり、落ちたときにどこからどうやって岸に戻るのかを想定しておくということです。
水面に落ちた状態では冷静な判断は難しいので、前もって考えておいた方がいいです。というか、浮かぶことに精一杯なはずです。
かつ、夜釣りの場合はどこに何があるのか、どんな状況なのかを水中から伺い知ることはまず不可能です。
「ここで落ちたらあっちからよじ登る」とか、「あっちの方が浅いからとりあえずあっちに向かう」くらいでいいので、前もって岸に戻るルートを考えておくべきです。
ここまで色々と説明してきましたが、大げさで誇張して言っているのは分かっています。しかしライフジャケット着用の有用性が高いことは否めません。
強要するつもりはなく、未着用者を蔑むつもりもありませんが、可能なかぎりライフジャケットは着用すべきです。
オカッパリの場合は腰巻タイプのライフジャケット、ウェーディングするときはベストタイプのライフジャケット、ボートに乗るときは腰巻タイプか肩掛けタイプ。
ちなみに、私はオカッパリのときは腰巻タイプの「シマノ ラフトエアジャケット(ウエストタイプ) VF-052K」を着用、ウェーディングするときは「シマノ XEFO・ショートゲームベスト VF-274L」を着用しています。
シマノ好きの私が使っているライフジャケットは価格が少々お高いですが、そこまでお金を出さなくても買える商品はたくさんあります。
悲しい事故が起こらないよう、今一度検討してみてはいかがでしょうか?それ以前に、私のように落水しないよう注意してくださいね。